広義では旧地名の歙州府(現安徽、浙江、江西境界の各一部を含む)一帯から産出する硯材や同地域で制作、加工される硯を総称して歙州硯と呼び、狭義では現江西省婺源県龍尾山の麓の限られた場所から産出される硯を指し、古くから龍尾石と呼ばれ最近では老坑歙州硯などとも呼ばれたりします。深い青緑を呈した黒色の地に眉子(びし)、羅紋、刷糸、水浪(角浪)、魚子、玉帯、金星、金暈など多様な石紋が現れ洗硯をすると吸い込まれるような石紋が一層引き立ちます。鉱物の密度が高く、磨墨無声にて発墨は油の如し、墨液は久しく乾かない特徴があるとされています。広範囲から似たような石が採石されますが、店主の経験では、やはり龍尾山芙蓉渓から産出される老坑の石紋が最も美しく、発墨も良く、使用後にさっとふき取るだけで宿墨が残りません。良材は石声が金物のように高い傾向があると思います。山を一つ隔てた場所から採石される硯材も見た目はよく似ていますが老坑と比べると性能が劣ります。
近年では老坑は長期間採石が禁止されているため毎年原料が暴騰しなかなか手に入りにくくなっています。
歙州硯 加厚長方型 魚子紋
石紋が最も美しく、発墨も良く、使用後にさっとふき取るだけで宿墨が残りません。
サイズ | 6インチ(長辺約15㎝), 7インチ(長辺約17.5㎝), 8インチ(長辺約20㎝), 9インチ(長辺約23㎝) |
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