西冷印社は金石の保存、印学及び書画の研究を目的に1904年に創建され、初代社長に呉昌碩が任命されました。彼が開発し、愛用した美麗印泥は日本でも有名です。本拠地は杭州西湖区の孤山にあり、印学研究の中心、天下第一名社として歴代の篆刻家や書画家の殿堂となっていて、日本からも多くの先人たちが社員として研究に携わってきました。上海西冷印社と区別して一般に杭州西冷印社と呼ばれています。
上海西冷印社は呉隠(字:石泉、石潜)が杭州西冷印社の承認を受け分家した会社で、印泥と印譜の製造が主要業務で当初は本家杭州西冷印社の下請けで印泥を製造していました。1950年代後半、中国の多くの企業が国営化され杭州西冷印社が杭州文化局の所属になっていた時代には、多くの人員を上海西冷印社に派遣して印泥の製造方法を習得させ、その後は杭州西冷印社自ら印泥を製造するようになったそうです。しかし光明、美麗、箭鏃という品名は上海西冷印社が中国内で商標登録していたため、過去にその商標名を使用して製造販売した杭州西冷印社は後に商標侵害で上海西冷印社から訴訟を提起され賠償金を支払わされたそうです。このような逸話もあるほど、もともとは出がおおむね一緒だったのに時代を経て訴訟しあうような全く別の会社になっています。
上海西冷印社 箭鏃硃砂印泥
種類 | 1両装(約30g), 2両装(約60g), 5両装(約150g), 10両装(約300g), 詰め替え用 1両装(約30g) |
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